投資初心者が持つべき基礎知識

スマホだけで手軽に投資デビューできる時代になりましたが、これから投資を始める方は最低限の基礎知識を持っておいてください。
投資商品の種類や損失リスク、税制面のルールなど、投資初心者でも必ず認識しておくべきポイントがたくさんあります。
投資初心者が持つべき基礎知識をまとめました。
現物と信用(レバレッジ)
投資には多数の商品がありますが、大きく分けて現物と信用(レバレッジ)の2種類の取引プランがあります。
株式の場合は現物と信用取引の2種類があるほか、投資商品によっては現物のみ・信用のみ(FXなど)のケースもあります。
現物取引は現金扱いで投資商品を購入することです。たとえば一株1,000円の株式を100株現物で買った場合は10万円が必要になり、仮に倒産や上場廃止で株価が0円になれば投資した10万円も価値がなくなってしまいます。
信用取引は、レバレッジ取引や証拠金取引とも呼ばれ、一定の証拠金を預けることで現物資産数倍の取引ができる制度です。
株の信用取引は証拠金に対して最大で3倍の取引が可能。FXの個人口座は最大で25倍に対応しています。
信用取引の場合は、投資した銘柄の価格が0にならなくても、証券会社に入金した証拠金を全て失うケースや急速な価格変動で借金を作ってしまうリスクがあります。
投資商品は株、FX、仮想通貨など幅広い種類がありますが、まずは現物と信用を選ぶことから始めてみてください。
初心者は現物取引から始めるのが無難ですが、ETFの信用取引を活用したAI自動運用などは、資産を全て減らさないようにリスクヘッジした内容になっているので比較的低リスクです。
2種類の投資目的

投資で利益を出す方法は、価格変動によって取得価格より有利な価格で反対決済して売却益(キャピタルゲイン)を出す方法と、配当や家賃収入など投資先商品を保有している中で得る運用益(インカムゲイン)を狙う2種類の方法があります。
投資は長期投資した方が堅実で手堅い手法が多く、その要因はインカムゲインが関係しています。
短期的なキャピタルゲインを狙った投資法は難易度とリスクが高いことを覚えておきましょう。
価格変動要因
キャピタルゲインを狙った投資法は、投資先商品の将来性を予測するだけではなく、外部要因とお金の流れによる影響も考慮しないといけません。
企業が成長していても、世界経済の鈍化する懸念が強ければ値下がりする可能性が高く、買っている個人投資家が多いデータを見て大口の売りが入ることもあります。
このように、決算や経済ニュースだけを見ても将来の価格を確実に予測することは困難です。
投資に絶対はないので常に思惑と逆に動いた場合の対処法を考えておくようにしてください。
投資の税金
投資商品によって税金のルールが違い、大きく分けて原則20.315%の税率が適用される分離課税と、投資で得た利益が課税所得になって給与所得などと合算した総所得で税率が決まる総合課税の2種類があります。
また、分離課税の中でも株式は確定申告不要の口座があり、先物やFXは一定額以上の利益が出ると確定申告が必須になるなど、税申告のルールが異なります。
このほか、原則非課税になるポイント投資や減価償却で利益を任意調整できる不動産投資など、投資商品によって税金のルールや節税方法が変わってくることを覚えておきましょう。
おわりに

投資に必要な知識は数え切れないほどありますが、副収入や将来の資産形成を目的にしている場合は全てを覚える必要はありません。
初心者は無駄な知識をつけすぎることで失敗する事例もあるので注意してください。
最低限必要な基礎知識は、目的の投資手法や投資商品によって異なり、目標にする収益性と運用額が大きいほど必要な知識が多くなります。
まずは、目標にする収益性・利回りに応じて活用する投資商品を比較しながら絞り込み、投資商品に応じた知識を勉強してください。
多くの投資商品は期待できる利益と同等水準の損失リスクがありますが、長期運用をするなど活用法によってはリスクを軽減させることが可能です。
低利回り・長期運用を目的にしている場合は、投資商品の特性だけ理解しておけば問題ないでしょう。